赤い酔星 通常の3倍酔っ払いながらのウイスキー&テツ旅ルポ

鉄道旅とウイスキーあっての楽しく豊かな人生であります。。

富良野線 撮りテツに救われた街

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もう先月になってしまったトワイライトエクスプレスの旅。友人におみやげを届けに行ったときに
意外に話題に花が咲いたのが到着後にたずねた富良野線とファーム富田のことでした。
トワイは9:52札幌着。私のような0泊2日弾丸ツアーでもローカル線を訪ねても夜の飛行機に間に合います。
(ちなみにカシオペアは9:32でさらに余裕あり、北斗星なら11:15で、これでもまあなんとかなりますね)
とはいえ、私がいった時期にはまだフラノラベンダーExp.がまだまばらな運行で函館本線を乗り継いで
行かなければならない時期。11:00のスーパーカムイに乗り12:20旭川着。12:25に普通列車富良野線に。美瑛に12:58着で13:02の美瑛ノロッコ号に乗ればキレイなスケジュールになります。
北斗星でも事前にキップを入手しておけばこのスケジュールでいけるでしょう)
がしかし、やってしまった!  なんだか時刻が頭の中でゴッチャになってしまったらしく旭川と美瑛の
発車時刻を間違えてしまい、また旭川駅富良野線7・8番線ホームは6番線から100メートルも
離れていることを知らずになんと普通列車に乗り遅れる・・・
まあ、なんとか次の列車から近隣の上富良野駅に降りてタクシーを飛ばしてリカバリーするも
たまたま持っていたミニノートPCで情報を集められなかったら1日をだいなしにするところでした。
 
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そういうミスがあったからこそ、こういうショットが得られたわけです (汗)
 
で、そこまでして行きたかったファーム富田という観光農場。北海道の農場だけのことはあり、そうとう不便で
まともに行こうとすると上富良野から徒歩35分かかりますが、夏の観光シーズンに限り美瑛~上富良野間を
写真のトロッコ列車、” 美瑛ノロッコ号”が走り、臨時駅・ラベンダー畑駅に停まります。(徒歩6分)
このファーム富田、ここは撮りテツに救われた街としてそのエピソードが一部に知られております。
 
戦後の富良野は化粧品の原料としてラベンダーが栽培され丘という丘はラベンダー色に染まっていたそうです。
が、高度成長期になると安価な輸入原料と合成原料によって富良野の農家では採算が取れなくなり
ほとんどの農家は稲作などに転換し、その美しい景色は失われていきました。
そんな中でファーム富田だけはラベンダーの愛着が捨てきれず、” あと1年、あと1年” とがんばっていたところ
ある年の夏、突然畑に何本ものカメラ三脚が立ったといいます。それは1975年に当時の国鉄カレンダーの
6月のページに残雪の十勝岳をバックにしたファーム富田の美しい花畑が掲載され
それを見た全国の撮りテツたちがラベンダーのベストシーズンにこぞってファーム富田を目指してきたのです!
彼らの ” 絶対にやめないでください!” という声が富田氏をはげまし、” 観光で食っていけるかもしれない”
と思い立ったことが現在のファーム富田に繋がっていきます。やがては周辺の農家もそれに追従。
また、その撮りテツたちの写真は各メディアに取り上げられることで富良野=ラベンダーが認知されていきます。
その数年後にはドラマ・北の国からのヒットにより観光客が激増、富良野には以前の活気が戻っていきます。 
 
撮りテツはいわば ” 間隙の救世主"となり富良野の街を救ったのです。
 
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 やがてはラベンダー畑が観光資源となり、富良野線の乗客も増加。
1999年にはJR北海道からのラベンダー畑への感謝のプレゼントとして板切れ1枚のような臨時駅である
” ラベンダー畑駅 ”が開設。さらには美瑛ノロッコ号、ラベンダーエクスプレスも就航し
現在の観光都富良野町の繁栄があります。 テツならばぜひ覚えておきたいエピソードです。
 
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さてさて、0泊2日の弾丸ツアーですので日が落ちるまえには飛行機で帰京します。
富良野のすぐ近くには旭川空港があり富良野駅発のバス・ラベンダー号と共に当日帰りにはたいへん便利。
この富良野空港、十勝岳連峰を間近に望み、たいへん美しい空港であります。
 
さてさて、ことしのトワイライトExp.の旅もおしまい。
夕日にフラれた主役不在の旅となりましたが、最後の最後にタラップの途中から
北海道の地からプレゼントをもらいました。 AIRDO38・トワイライトエクスプレスというわけです!
 
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さあ、また来年のトワイライトエクスプレスで今度は赤い夕日を見るために1年間ガンバロー!