赤い酔星 通常の3倍酔っ払いながらのウイスキー&テツ旅ルポ

鉄道旅とウイスキーあっての楽しく豊かな人生であります。。

アルプスエキスプレスに乗ってRAILWAYS 2 の世界へ   水戸岡鋭冶作品を訪ねる旅 3.  富山地方鉄道

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年度から水戸岡鋭冶さんの手がけた車両を訪ねる旅をテーマにしています。
氏の作品はみなさんもご存知のようにJR九州に集中していますが
夏場はエアチケットが高価なためちょっと九州はおやすみ。
そんなわけで今回はわたしも西武線沿線住民ということもあり
親しみのある旧レッドアローを擁している富山地方鉄道
昨年12月の更新時に内外装を水戸岡氏に依頼したという
西武鉄道から譲り受けた旧レッドアローをベースとした
その名も ” アルプスエキスプレス ”乗りにいってきました。


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夏場の鉄道旅なので当然青春18きっぷで計画していたのですが
なんと! 18券を忘れるという大失態を犯しました・・・
ということでこんかいは新幹線で富山まで。
えきねっと35%割り引きが取れてほんとうによかった!
思わぬミスから前日夕方に到着できたので急遽思わぬ鉄活開始。
おなじ富山地鉄が展開するひたちなか海浜鉄道・吉田社長の古巣である
路面電車の市内電車や万葉線を撮影に出動してみました。
こんなレトロな市内電車もひっきりなしにウヨウヨしていてそそります。
手前のお嬢さんのことではありません 笑


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こちらが地鉄自慢のLRTであるセントラム
富山市は縦横無人に市鉄網があり、とっても便利だし
なによりこういうエキセントリックな情景をつくりだしている。
つい先日、路面電車の専門家・史絵氏のトークショーを聴いただけに
思いがけないこの機会、特別な思いで撮影に没頭した。
史絵氏は LRTを中心とした街づくりというのを提唱しているが
それにはLRTのある街並みの景観もあるということがよくわかった。

路面電車は市民と密着した存在だけにスナップショットはいいやり口だ。


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この白いセントラムに乗って今夜の晩餐に向かった。
店は富山の海鮮料理で密かに評判が高いという ” 粋やぶき ” さん。
地ものの白えび刺身、ノドグロの塩焼き、げんげの煮付けを堪能する。
日本酒はわたしの専門分野だがいままで北陸の酒に親しむ機会はあまりなく
正直に ” 富山の魚に合う超辛口をおしえてください ” とお願いすると
若い大将、酒の話、魚の話など止まらなくなり
ほんとうに思い出に残るような一夜になった。旭川の樹花の大将とかもそうだったが
こういうやりとりを重ね、景色のよいローカル線を訪ねる旅を重ねると
確実に人生が変わっていく実感がある。
いすみ鉄道の鳥塚社長もこういう旅をずっとしているとお聞きしたが
それもなるほど、と最近おもいつつある。

なお、そういう場では料理の写真など一切撮らないことにしている。
なぜなら粋じゃないから。


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だいぶ本題から反れてしまったが
翌日、8:55発の立山行きアルプスエキスプレスに乗るため電鉄富山駅に。
ごらんのとおりどこもかしこもRAILWAIS 2 一色といったカンジだ。
こういう経営資源の贈り物をもらった鉄道会社は幸せだと思う。
この写真は携帯電話のEXILIM CACIO CA003による撮影。
こういった屋根のある地平ホームではなかなかよい描写をする不思議なヤツだ。


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立山行きアルプスエキスプレスは普通電車運用なためなのか
ごらんのように思いっきり地味な外観である。
やはり表題の写真のようなヘッドマークがあったほうが締まるんだな。


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こんかいはこのようなフリー乗車券を使いました。
片道宇奈月温泉駅まで行くのさえ1790円もかかるのだから
今回は3往復も乗るのでかなりお得。
もちろん前日の市内電車にも使いましたよ。


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アルプスエキスプレスは3両編成。
前後の運転台つき車両が転換クロスシートで全席自由席。
中間の2号車がごらんのようなサロンカーで全席指定(210円)となる。
乗車時にアテンダントブースで希望するポジションを指定するシステムだ。


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アテンダントさんのアナウンスが入り出発進行!


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呑みテツですからすぐに車販の地ビールを。
で。 この穴はなんでしょう?


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難しくないですよね 笑

地鉄もローカル線の例に漏れずお金のない鉄道会社だけに
保線は残念ながらお金持ちのJRさんのように完璧ではなくよく揺れる。
が、ご覧のように350ミリ缶ピッタリサイズの穴に入れればこのとおり!
一見冗談っぽいけどこういう販売物まで緻密に計算に入れる
水戸岡氏らしいコンフォタブルなアイデアだ。


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蒼い空、色づきはじめた田んぼ、立山連峰の山並み、宇奈月地ビール
サイコーな呑みテツです!


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立山駅の直前にある絶景ポイント!
晴れていれば列車は徐行してくれます。

9:59立山着、10:04折り返し電鉄富山行きに。

このままいちど11:05に電鉄富山に戻り
表題の特急アルプス号となった12:14発のアルプスエキスプレスで
こんどは宇奈月温泉に向かいました。


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富山といえば鱒の寿し。
立山駅往復乗車中にアテンダントさんからうまい店を聞いておき
(車内に案内パンフあり)特急に乗るまで時間におすすめのを買って乗車。
ここ高田屋のものはさっぱりめ、甘め、しょっぱめと選べるのがいい。
もちろん酒の肴だからしょっぱめを選択、わたしには大正解だった。
付属のナイフで切り分けていると後ろから
「 お客様、残念でしたぁ~! 」 とアテンダントさんの声?
説明書にも書いてあったがこうやって笹の葉を開いて切るのではなく
笹の葉に包んだまま切るのが正解なんですと・・・
なるほど、手で葉っぱを開くと魚の脂で手がギットギトになるもんね。
ビジュアル的には開いたほうがいいんだけどなぁ。


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13:19 宇奈月温泉駅着。


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ここは黒部峡谷鉄道の玄関口でもある。
電柱が邪魔だ・・・


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せっかくだから足湯くらい入りたかったが
折り返しまで30分くらいしかないし暑いし断念。
そのかわりといっちゃなんだが車窓からこんな店を見つけたっ!


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なんと、きのう食べた白えびのこんどは天ぷらである!
えびなんだから天ぷらはウマイにきまってる。
このお店は鮮魚屋さんの一角にあるお店でその場で揚げてくれる。
ここのおにいさん、溶いた衣に手づかみでワサッと油にぶち込むので
おい、大丈夫かよ・・・ と不安になったが。


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13:52発、帰りの特急アルプスの車内でこんなんしてたら
アテンダントさん、「 サイコーなつまみ、みつけちゃいましたね! 」 と。
こういうの車内で紹介したらいいのにね。
味は絶妙なうまみと塩味でもうビールがすすむすすむ!!
ワシの呑みテツレーダーも古01先輩の厳しい指導のせいもあってか
なかなか高性能になってきたようである。

ところでこの 宇奈月ビール 、赤・青・紫と3色あるのにお気づきですか?
青はピルスナー、赤はスタウト、紫は黒ビール
アテンダントブースで販売しています。
特に紫カンの黒は絶品のおいしさで黒としてはライト感覚ななかにも
しっかりとしたコクがあり、かつあとを引かないキレのよさもあります。
この宇奈月ビールの車販はアルプスエキスプレスの
重要な構成要素ですね、決して大袈裟じゃなく。
あの水戸岡氏がわざわざテーブルに穴あけるのも
きっとこのビールの販売を想定してのことに違いありません。




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ふたたび14:56 電鉄富山着。


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みたび乗車。 

16:08 またまた普通電車で立山行きアルプスエキスプレス。
こんどはずーっとサロンカーではあんまり芸がなさすぎるので
アテンダントさんには申し訳ないが1回だけ自由席一般車に乗ってみた。
じつはサロンカーはわりと空いていたのだがその理由はいっぱつでわかる。
自由席も水戸岡マジックでこんなに明るく解放的で快適なのだ。
こりゃソニック並みの装備である。
これで普通電車で自由席なら贅沢すぎるだろう・・・
水戸岡氏曰く ” 通勤もりっぱな旅、乗るのが楽しみな車両が必要 ”
というのを体現している車両だということがわかった。
サロンカーは土日祭のみの連結だが
平日でもこの車両で通勤通学できる富山のみなさんはうらやましい。


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乗車中にみかけた光景。
いまやローカル線で自転車乗り入れは珍しくなくなってきたが
アルプスエキスプレスは運転台の後にスタンドバーカウンター的なスペースがあり
なるほど、こんなふうに使うにも好都合だ。
九州でも自転車専用スペースのある車両をつくった水戸岡氏ならではですね。


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運転台のガラスにロゴを配するのは
ゆふいんの森 などにも見られる水戸岡メソッドのひとつ。
これはエクステリアにも多数見られるのだが

” あとで写真を見ても一目でどこで撮ったものかわかるようにする工夫 ”

なのだそうだ。

なるほど、鉄っちゃんならかぶりつきの写真はよく撮るもんな。
かぶりつき写真を禁止するような野暮な鉄道会社とは違うのだ。


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ふたたび17:08立山着。


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17:12 折り返し電鉄富山行きに。
立山観光帰りのみなさんがたくさん乗ってきた。
トンネル中ということもあるが雰囲気がおつかれモード?


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この時間にはもうちょっと呑みすぎだったので
” 名水サイダー 黒部の泡水 ” にスイッチするがここでトラブル発生。
なんと、アテンダントさんが栓抜きを紛失したらしいのだ!
がしかし心配ご無用。
アルプスエキスプレスはむかしむかしの西武鉄道レッドアローなので
一般車のテーブルにはいまだにセンヌキが残されていた。
このサイダー、とっても淡い超軟水で極端な微炭酸が絶妙。
おんなじ水戸岡作品の ゆふいんの森 の車販にもウマイ ゆふいんサイダー 
があるのがなんとも奇遇というかおもしろいね。


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日が傾いてきた。
楽しかった地鉄の旅もあともうすこし。


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18:12 みたび電鉄富山着。
たくさんの歴代のヘッドマークが迎えてくれました。
ふーっ、一日三往復はよく乗ったわい・・・
おつかれさまでした。







































































































































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この日担当のアテンダントさんはカドカワさん。
長身でエネルギッシュ!
お客様が困っていると全力疾走で駆けつけます。
また、ほかの車両を指差して 「 このあいだあの子が・・・ 」
なんていうとってもやさしい方でもあります。
アルプスエキスプレス自体がまだ半年ほどしかたっていないことや
中間車が指定席車ということでオペレーションがとってもたいへんそうですが
お話したなかではこのお仕事を心から楽しんでいるようす。
がんばってくださいね!!

またお会いしましょう。






















































































































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