赤い酔星 通常の3倍酔っ払いながらのウイスキー&テツ旅ルポ

鉄道旅とウイスキーあっての楽しく豊かな人生であります。。

ライカレンズのテストを兼ねて富士登山電車へ        水戸岡鋭冶作品を訪ねるテツ旅 1.    富士急行

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それは会話の中から偶然に出てきた。

正月明け、津軽鉄道のストーブ列車に行った帰り、
秋葉原の鉄道居酒屋 little TGVに立ち寄り
ユキンコさんにお土産を渡したりして
いつものように呑みながらの会話を楽しんでいたら、ふっと聞かれた。

” ことしの目標は? ”  

なるほど、おととしの年末にはここのブログで
年間活動計画なんかを書いていたからそんなふうに聞かれたのかな?
去年のそのころはまだ飯田線全駅下車がまっさかりだったので
そんな余裕はまったくないところにふいに聞かれて思わずポッと出たのが

        ” ことしは水戸岡さんの作品を訪ねてみたい ”

のひとことだった。
なるほど、それまで考えてもいなかったのだが
年末にJR九州フリークのユキンコさんが水戸岡作品の多いJR九州を旅したり
10月に六本木アクシスで開催された水戸岡鋭冶の大鉄道時代展を見たりしたのが
潜在意識の中ににあったのか?

飯田線全駅下車が終わったいまがそれを始めるチャンス!
じつは前の記事に書いたライカレンズを入手したりしたのは
美しい水戸岡作品をカメラに収める準備だったりしたのであります。

そんなわけで早速そのライカレンズのテストを兼ねて
東京から一番近くで水戸岡鋭冶作品が走る
富士急の ” 富士登山電車 ” に乗るため、JR中央本線で大月に向かいました。



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大月駅に到着するともう大月駅10:48発の富士登山電車1号が入線していた。
実物の水戸岡作品との初対面&ライカレンズのファーストショット
” さび朱色 ” と呼ばれる色彩とあちこちにちりばめられた
水戸岡氏デザインのロゴが独特の雰囲気だ。


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もとを正せば京王電鉄のかなり古いお下がりだが
水戸岡マジックにかかればこのとおり。
木の温もりとトータルに考え抜かれた造作は
鉄道車両の常識にまったくとらわれていない。
(1号車 ” 赤富士 ” の車内)


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こちらは2号車 ” 青富士 ” の車内。
青富士では車両の1/3がコミュニティースペースになっている。
赤富士は暖色系の内装と茶系の色合いの木材なのに対し
青富士では白木を活かしたの明るい雰囲気だ。


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この路線もアテンダントさんがあますところなく沿線の案内をしてくれる。
手前に見えるシートのへりからパーティションアテンダントブース、
のれんとその先に見えるとなりの車両内の座席。
やはりこの独特の奥行き感は間違いなくライカレンズ特有の空気感だ。
しかし、じつはレンズお化けとなったこのカメラは
あまりの重量バランスの悪さにカメラボディーを強く握りすぎると
メインダイヤルに無意識にさわってしまいホワイトバランスが動いてしまう。
で、この写真はWBが狂っていてAUTOでなく曇天モードだ。
が、その偶然が木の内装の雰囲気をよく出してくれた。
アテンダントさんの温かな表情にもピッタリ、かな? 笑


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WBが狂ったまま芝桜ポイントへ。
アテンダントさんがしっかりガイドしてくれるので撮り逃がしがない。


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富士山ビューポイントでは電車はしばし徐行、撮影しやすい。
雪を頂く山というものはGW明けくらいがいちばん美しい。
これは大糸線でキハ52を追いかけた経験から間違いない。
キレイな富士山が見えるのはアテンダントさんもうれしいようで
アナウンスをするときの笑顔がはじけていた。
そういう写真も撮らなければいけないな。
富士山だけで手一杯だったが・・・


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途中、下吉田駅ではフジサン特急との交換で10分ほど停車。
アテンダントさん、車掌さん総出で記念写真大会となる。
表題の写真もここで撮ったものです。
今シーズン唯一のサクラコラボとなりました。


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往路は終点の河口湖駅まで行かず、ふたつ前の富士山駅で途中下車。
駅前にある金鳥居は富士山信仰の一大霊場として
俗界と結界との境目だそう、ここは一礼して中に入った。
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と、一礼して向かったのは
富士吉田名物の手打ちうどん屋さんだ 笑
銘店はゴロゴロあるのだが
そこそこ評価の高い店のなかから駅からのアクセスのよい
” 麺許皆伝 ” を選んでみた。
あとでアテンダントさんに話したら  ”ああ、メンカイですかぁ~ ”
とパッといわれるくらい、地元ではおなじみのお店のようです。


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食べるだけじゃなくレンズのテストも。
29cmまで寄れることになってるが・・・ ちとピントが甘いね。。

富士の伏流水で仕立てた手打ちうどんはかなり腰が強く感じたが
それでもここのはまだ柔らかいほうなんだとか。
味噌仕立ての漬け汁はそのまま飲むととても薄いけれど
具を全て入れると、それらの味も出てきてちょうどよい風味になる。
量がたっぷりあるから豪快にすすりながらいただくのがおすすめです。


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ここはムリせずカメラのマクロモードを使ったほうが正解みたいだ。
しかしマクロレンズじゃないレンズを使っても近接撮影ができる
PENのSCN・マクロモードって、いったいどーなってんだろうか???


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おいしい手打ちうどんを食べたら
ちょっと急いで各駅停車で終点の河口湖駅へ。
開業時の車両を上田電鉄から買い戻したという ” モ 1 ” が展示してある。
” さび朱色 ” のルーツはここ。

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駅ロータリーには ” カババス ” が停まっていた。
このグラフィックも実は水戸岡作品だ。


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帰りの14:02河口湖駅発・富士登山電車4号の
きっぷを買いにいったら窓口に精巧なジオラマが。
で、きっぷ売り場に座っていたのは行きのアテンダントさん!
” おかえりなさいっ ” といわれてふたりで大笑いした。
ついでに改札にいたのもそのアテンダントさんだった。
いやはや、ここもローカル線である。

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帰りも下吉田駅でこんどは6分ほど停車。
構内にあった貨物車両を見に行ってきた。
これは現在では現役じゃなく外装のみキレイにしてあるとのこと。


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約一時間の行程なのであっというまに大月に到着。
帰りはモヤがかかって富士山は見えなかった。
じつはこのあとこの電車が15:08発河口湖行き富士登山電車3号になり
せっかくだからもう1回乗っておけばよかったと思ったのでした。。















































































































































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この日のアテンダントさんは鈴木恵子さん。
アクティブで小柄で笑顔がとってもチャーミング。
車内のひとりひとりのお客さんにしっかり気を配り
英語にも堪能で駅では海外から来たツーリストの相談にのったりもしていました。
ひとり旅のわたしともいっぱいお話してくださり
一日楽しくすごすことができました。
また、お会いしましょう!

大手私鉄を引退した車両に奇才デザイナーが心血を注ぎ
その車両に仕事に誇りを持った優秀な乗務員が乗っている。
いやぁ、ローカル線ってほんとーにいいもんですね!