赤い酔星 通常の3倍酔っ払いながらのウイスキー&テツ旅ルポ

鉄道旅とウイスキーあっての楽しく豊かな人生であります。。

新ポットスチルの初蒸留! 信州マルス蒸留所

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” 1月9日が新しいポットスチルの初蒸留です、来られますか? ”

と、竹平所長にいわれたのは昨年12月中旬に
新しい
ポットスチルの見学にいったときです。
えっ、来月もう1回ここまで来るの? と思いましたがその日は公休。
来てしまいました、この記念すべき日に!!


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原酒製造棟へ入るといきなりこの状態 ?


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肝心の蒸留室は完全に蒸気の中・・・


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面識のある製造担当 草野さんのお話では
ポットスチルの加熱方式が変わり(スチームコイルからパーコレーター方式)
余剰蒸気を逃がす経路が変わってしまったことで
予想以上の蒸気が充満しているとのことでした


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そんな蒸気にまみれながら何回も何回も
慎重に初留液をチェックするのは竹平所長。
初留液をすこしテイスティングさせていただきましたが
トロピカルフルーツ、パイナップルのような
とてもさわやかなフルーティー感が印象的でした。


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蒸留作業を見守る竹平所長、真剣です


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初留は約5時間ほどかけてゆっくり行われました
蒸気が落ち着いたところで新しいピカピカのポットスチルを
こちらは初留用
先代と比べてミストの状態を確認するサイトグラスが新たに設置されました
沸騰したウォッシュが下のグラスと真ん中のサイトグラスの途中まで
来ているのがわかりますね。
途中ではいちばん上のサイトグラスまで来ている時間帯もありました。


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で、こちらが再留用です


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蒸留開始から4時間後くらいになると
蒸留室には再び蒸気が充満して幻想的な雰囲気に。
この光景を間近で見て、熱をカンジ、匂いを嗅げるのが
小規模蒸留所見学の醍醐味です!



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蒸留開始から約5時間ほどで初留が終了
先代ポットスチルから伝承されたその特徴的なマンホール(点検口)を
竹平所長が開けようとしたとき小さなトラブル発生。
放射状に配置されたロック金具のいちばん上のものが固くて開かない。
手袋を変えたり布で回したりいろいろするもダメ。
新品だし銅製だし工具は使いたくない、とおっしゃるも
最後は特殊なレンチに布をかまして回し、事なきを得る。
あとでマンホールのフタの裏側を見るといちばん上の裏側部分が黒くなってた。
なにか圧力が集中するんでしょうかね?


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最後はマンホールを開き、蒸気を抜き、温度を下げ
清掃して終わりかな? と思いましたが私はここで時間切れ

蒸留所のある長野県宮田村から東京までは
各駅停車で約6時間かかるので15時くらいでタイムアウト
後ろ髪を引かれる思いで帰京しました。
蒸留室というと大メーカーの蒸留所見学ではガラス越しの通路を
見学の団体の中に入って通過して終わりですが
ここ、信州マルス蒸留所では完全放し飼い状態の見学なので
5時間立ちっぱなしは疲れましたが
熱を入れ始めたときから終了までの過程を
至近距離でたっぷり五感で体験することができました。
作業中のみなさんも気軽に話してくれますし
蒸留したばかりの原酒もテイスティングできます。
この日は初留だけでしたが、春の18きっぷでは再留もまた見に来よう。
蒸留所の工程はフェイスブックやウェブサイトで事前確認できます。
4月末くらいまで今年の蒸留は続くそうなのでみなさんもぜひ!


信州マルス蒸留所  http://www.hombo.co.jp/factory/shinshu.html