つぎつぎとリリースされるシーズンです。
先月に白州シェリーウッドが発売されたばかりですが
木曜日のカジュアルモルトデーを選んで今年のボトルを開栓していただきました。
テイスティングノート
外観・色
琥珀色 ひじょうにキレイな輝きがある
香り
立ちは中程度 期待通りのビャクダンがふんわりと香る
積極的に香りを取りに行ってフローラル、白い花のニュアンス
古木のウッディな香り、算盤の黒檀、
味わい
アタックではとにかくウッディ、樽のニュアンス、木の渋み
真ん中ですこしリコリス、気持ちのいい酸味、
抜いてコンブの出し汁
余韻
やはりウッディを引きづってかなり長い スパイシー
※ メーカー希望小売価格 25000円 飲食店向商品
と、ここまで ” ことしのはかなり複雑だねー ” などとオーナーと話しながら
前回のミズナラ2011との比較を楽しんでいると
2014に思わぬ変化がやってきた!
ビャクダン → お汁粉 は上に書いたとおりだけれど
時間が経って香りが飛んでしまったと思ったら
さらに → 酢豚に入ってるパイナップル → パフューミー・ラベンダーのニュアンス
→ 砂糖をかけた夏ミカン → ふんわり甘い香の貴腐ワイン →
最後にフローラル、黄色い花のニュアンス
と次々と香りが変化していきました、コイツはすごいウイスキーだ!!
なるほど、このモルトを生み出した福與チーフブレンダーのいう
オリエンタルでスパイシーな香味が、何秒という単位ではなく
何分、時にはそれ以上の単位で静かに長く続いていく・・・
というのはこういうことだったのかと。
ここでは余韻についてこういう表現が使われていますが
香りについてもこの現象があてはまるのだと思います。
なにしろこの変化は30分以上続いていたので
帰りの最終バスに乗り遅れてしまったのですから!
この現象はミズナラ材に含まれている多様な物質がスピリッツに溶け込み
強いアルコールに溶け込んでしまったものがアルコールが空気に触れて
すこしずつ飛んでしまって液体の表面に溶けていた物質が
次々と露出していく過程で起きたものと推測します。
48%という、あんまり見たことのないアルコール度数も
こういった現象が起きやすくなる誘引なんでしょうね。
いやいや、きょうは貴重な経験をさせてもらいました。。
山崎ミズナラは2年に1回のリリースなんだそうです。
そんなわけでボトルにわずかに残っていた
山崎ミズナラ2011との比較も贅沢に楽しんでみました。
こちらはテキストどおりのオリエンタルな伽羅のフレーバー。
パーソナリティーとしてはコニャック様な金属のニュアンスがあります。