きょうは今年度最終になるテイスティング会にスコ文研に行ってきました。
ウイスキースクールですが今日の題目は ブランデーを飲み比べる です。
そもそもフルーツが原料のブランデーは当然その香味は豊か。
また、モルトでもブランデーでも蒸留するときの前留の幅の取り方次第で
フルーティーさは前面に出てくる傾向があるそうで
いろいろなブランデーを比較してそれを体験しようというのが今回の狙いです。
とはいえ昨日も書きましたがこの人生でブランデーを飲んだことは皆無。。
いきなり3種出された無色透明のサンプルに驚くやらビビるやら・・・
この3種はフルーツブランデーというジャンルで
原料になるフルーツの風味をそのまま活かすように
樽のニュアンスをつけないためステンレスのタンクで熟成されたもの。
左からチェリー由来のキルシュ、洋ナシ由来のポアール ウイリアムス 、
そしてワインの絞りカス、皮が由来のグラッパです。
もともとブランデーはその原料フルーツの香りや味がそのまま出るそうで
実際グラッパは自分としてはかなり強い青臭さ、金属臭をカンジます。
同じ風味を講師の谷嶋氏は 日なたのにおい、干しワラのにおいと表現し
これがブドウの皮のニュアンスなのだそうです。
また、ニューワールド系ウイスキーには実にこのニュアンスが多いそうで
この風味を体験し記憶しておくのは今後に役立ちそうです。
ようやくよく知ってる色合いのブランデーが配られるとすこし安心する・・・
向かって左のものはコニャック、中央がアルマニャック。
コニャック熟成の最初の1~2年のみ新樽でタンニンの風味を限定的につけ
その後は古樽で樽のニュアンスを制限することで熟したフルーツの香りを出す。
その新樽はリムーザンオークという品種でグレンリベットの
フレンチオークフィニッシュに使われているのを思い出しました。
また、アルマニャックはガスコンオーク、ブラックオークという品種の樽で
熟成の最後まで強めに樽のニュアンスをつけ、タンニンを強調するのと
半連続蒸留器という独特なポットスティルを使うことで
ふくよかな酒質を得ているということです。
また右端のカルバドスはアップルブランデーとして有名ですが
実際には決められた割合で洋ナシとブレンドされており
その配合で風味が決まっているというのもお聴きしました。
そんなわけで今日新たに体験したフルーティーさの要素は
共通するモルトの香味表現に役立つでしょうし
なによりいろんな樽でモルトをフィニッシュするのは世界的な流行ですから
そういった意味でも将来的に見てよい経験になった講座でした。
講師の谷嶋さん、受講者のみなさん、ありがとうございました。