僭越ながら所属しているウイスキー友の会で
私が幹事を務めて第二蒸溜所を含めた見学会を1月末に開催しました。
これが第二蒸溜所の外観、、瀟洒な門が迎えてくれます。
見学は造りの行程を理解できるよう、
まずは第一蒸溜所からの説明をお願いしました。
ブランドアンバサダー吉川由美さんの説明は造りの順を追って
ますはミリングルーム(モルトを粉砕する部屋)から始まります。
西武鉄道のCM、” なにやってんの!” はこの部屋です 笑
ミリングルームで粉砕されたモルトは後ろにあるマッシュタンに送られ
発酵に適した温度に冷却されたのちに右端の発酵槽へ送られる
これが世界で唯一のミズナラ材発酵槽 、
ミズナラ材の表面を好む種類の乳酸菌による働きで
原酒に秩父独特の個性が付与されるのを狙ったもの
そしていよいよ蒸溜行程へ
もっとも小さい規格のものだそうです。
熱を持ったスチルをおそるおそる触ってみたりのライブ感が楽しいですね!
第一製造棟の最後はミドルカットのカットポイントを体験、
ヘッド⇒ミドル⇒テイルの官能変化をその日のサンプルでノージングさせてくれます。
意外にわかりやすいですよ 笑
製造棟対面にある第一貯蔵庫
秩父蒸溜所は特に良い樽の確保にチカラを入れていて
ほとんどの割合を占めるバーボン樽も直接現地へ買い付けに行ってるそう。
他にも右端にあるバルバドス、その下にあるシェリー樽、
吉川さんのアタマの後ろがオリジナルのちびダル、、
別の敷地にあるクーパレッジ(樽工場)ではホグスヘッドも組まれています。
そしていよいよ第二蒸溜所へ!
キルン塔のような装飾がないので蒸溜所という雰囲気があまりないかな?
(6月に撮影した写真)
第二蒸溜所に入って最初に見せて頂くのがモルト保管室。
第一の400キロ仕込みに対して2トン仕込みなのでこれだけのスペース。
クレーンで釣り上げられてから重力で落とし、次の部屋 ⇒
⇒ チェーンコンベアでつぎの部屋へ送られ・・・
⇒ ミリングルームに到着します。
第一製造棟では手作業で石や金属などの異物を取り除いていましたが
規模が大きくなったのでコチラの白い機械で異物を取り除いたのちに
右側の第一よりサイズの大きくなったモルトミルでモルトを粉砕します
粉砕されたモルトはこちらにあるフォーサイズ社製の巨大なマッシュタンへ
第二製造棟の説明はブレンダーの三澤さん
特徴は側面に内部を覗くサイトグラスが設けられていること、
これならハスクの出来具合やウォートの透明度も一目瞭然 。
出来たウォート(麦汁)は通路をはさんで左側にある3基と・・・
右側2基、合計5基の発酵槽へ送られていきます。
第二製造棟の発酵槽は全てフレンチオーク製でこれもおそらく世界で唯一、
やはりフレンチオークを好むミズナラとは違う種類の乳酸菌による
個性の付与を狙ったものだそう。上部にある金属板はスイッチャーと呼ばれる
プロペラで発酵時にCO2で膨らんだアワがあふれないようカットするもの。
側壁についたアワのあとでカットされたことがわかりますね 。
第二蒸溜棟の中央にある部屋は社員食堂ではなく集中制御室 、
いらっしゃるのは第二の責任者 門間さん。
その先にあるのが蒸溜所のシンボル ポットスチル 、
第一との違いはサイズアップと加熱方式がスチーム間接式から
ガスによる直火式に変わったこと。
スチル周囲のサークルは耐熱レンガが組まれています。
余熱のかかり方がかなり長いということでモロミの焦げ付きに注意が要るそう。
フォーサイズ製ということもあってスコットランドの蒸溜所のような
雰囲気があるなぁと思いました 。
ポットスチル前で記念撮影
サイズが大きいのでこんなこともできますね
見学会の最後にはフリー試飲の時間があります
バッチ(ロット)による違いなんかも肯定的に体験できて楽しい時間です。
(6月に撮影)
蒸溜所ではボトルの販売はありませんが
こういったオリジナルグッズは販売されていますよ 。
見学会終盤には肥土社長も登場してくださり
グッズや持参したボトルにサインを頂いたり、
楽しくお話ししていただいたりしました。
年に1~2回、秩父蒸溜所見学会を開催しています。
規模が小さいため一般見学がなく、とても貴重な機会ということで
参加資格にシバリを設け、未訪問者優先、、地方在住者優先としていますので
お近くのBarが主催する見学会に参加できない方にも参加しやすい見学会です。
もし興味のあります方がいらっしゃればお力になりますよ!
また、見学を受け付けてもらえるBarの方でも
どういうふうに開催したらいいのか・・・というご相談がありましたら
よろこんでお手伝い致しますのでお気軽にご相談いただければと思います 。。