赤い酔星 通常の3倍酔っ払いながらのウイスキー&テツ旅ルポ

鉄道旅とウイスキーあっての楽しく豊かな人生であります。。

ひっそりと・・・ 九州ブルトレ、今回はほんとうに引退。

 

 http://www.asahicom.jp/travel/rail/news/images/SEB201011230025.jpg

ブルートレインの「富士」がホームに到着すると鉄道ファンらが車両を取り囲むように撮影していた=23日午前10時38分、北九州市のJR門司港駅、恒成利幸撮影

 東京と九州を往復し、昨年3月に廃止された寝台特急「富士」が23日、最後の臨時運転をした。終点のJR門司港駅では大勢のファンが別れを惜しんだ。
 当選した140人が22日夜、鹿児島中央駅から乗車。日豊線を北上し、15時間の旅を楽しんだ。引退後も約20回臨時運転されたが、客車の老朽化で今回が最後となった。
 25年前、就職試験で上京の際に乗ったという福岡県みやこ町の肥喜里(ひきり)一彦さん(43)は「当時は緊張で一睡もできなかった。今回は名残惜しくて眠れませんでした」。                                                                        ~ asahi.com traver 鉄道より転機
 
もうおととしになりますか。
 
2009年の3月ダイヤ改正時に引退した九州ブルトレ富士はやぶさ
まだ本格的にテツになったばかりのころに飛び込んできた悲しいニュースでした。
当時、自分なりに情報を集めていちばん車窓の美しいのは広島の先くらいのあさやけの瀬戸内海とわかり
わかりはしたものの左側車窓を見れるシングルデラックス個室はすべて売り切れ。(もっとも全部売り切れ!)
やむなくネットオークションに走り、どうにか適価でゲットしました!
 
引退3日前の乗車の旅はそれはすばらしいものでした。
 
東京駅ではホームを埋めてつくされた鉄道ファンに見送られ横浜ではホームと車内でみんなで手を振り合い
根府川では満月から相模灘に注がれるような月光に息を飲みながら月見酒。
地元の熱海ではウェブで仲良くなった鉄道ファンのご家族とガラスを越しに見えなくなるまで手を振りました。
鈴鹿山脈の低山の景色は満月に照らされ、山も田んぼも農家の瓦屋根もみんな青白く輝いて。
夜明け。 お約束どおりのあさやけ。 瀬戸内海に浮かんでいるように見える小島の景色に感動!!
その先の柳井では積み込まれる名物駅弁 穴子めしを買いに行ったら満員の乗客に通路をふさがれて
出られなくなり、しかたなく販売のおばちゃんのお手伝いをしてたら最後におまけにもう一個もらった 笑
下関ではふくめし・ふくずしに舌鼓を打ち機関車交換も見て、短い関門トンネルの先ではまた機関車交換。
その先ではちょっとウトウトしていたら鳴り続ける汽笛に起こされる。
” なんだよ! ” と車窓を見ると・・・  沿線のファンがたったひとりでも手を振っていると
運転士さんはそのたびに一回一回丁寧に汽笛で応えていたのでした・・・  
JR九州鉄道員の心意気に感動!
 
そんなブルートレイン。 引退後もJR九州に残された車両はさまざまに企画されたツアーで活躍していました。
わたしには決して裏切られたという感情はなく、むしろ引退後の正しい動態保存の方法と歓迎していました。
いつか時間が取れたら18きっぷでチンタラ東海道山陽から乗りに行けたら・・・ なんて思ってたら
もう終わっちゃうんですね。       いつまでも、乗れると思うななんとやらと。。
 
しかし、たかだか昭和40年代に作られた車両。それも客車をもう廃車なんていうのはどうなんでしょうか?
英国では100年前のオリエントエクスプレスが現役なのですよ!
経費はそりゃかかるんでしょうけどたった6両程度は残せないんでしょうかねぇ。
 
どうもこの国の鉄道ってやつは文化について考えたことがあるのか?  釈然としません。
 
ただ そうなると千葉のいすみ鉄道が引退後のキハ52を購入して新たに全検を取り
観光資源として活用しようという試みはたいへんに興味があります。
これが成功すれば新しい保存方法として命を救われる車両が増えていくでしょう。
各ローカル線ごとにシンボルとなるような旧式車両が残って、テツがあちこち乗って歩くなんてステキですよね!
わかりやすいし、乗りつぶしのいいテーマ・目標になると思うんだけどなぁ。
 
そういった意味からもこの動き、当ブログからも注目していこうと思います。