赤い酔星 通常の3倍酔っ払いながらのウイスキー&テツ旅ルポ

鉄道旅とウイスキーあっての楽しく豊かな人生であります。。

シングルモルト あかし 5年 (Akashi 5yo) [2008]       シングルカスク #1130 バーボンカスク for SHINANOYA   テイスティングノート

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いつもオリジナルボトルを楽しませてくれる信濃屋さんから
わたしの好きな江井ヶ島酒造 ホワイトオークあかしの
シングルカスクストレングスがリリースされましたので試してみました。


香り   トップノートは中程度 最初に麦の重厚な香り
      オレンジフレーバーの紅茶 サクマのオレンジドロップス
      ハナを近づけて和風の柑橘類、キンカンや温州蜜柑の皮
      ミント、奥に樽のニュアンスもわかる

味     アタックで強いアルコール性の刺激、57%のカスクらしい
      後半で海の蒸留所らしい潮辛さ
      フロリダオレンジのみずみずしさなど
      後半から余韻にいく途中でいろんな柑橘類が現れては消え......
      一般的なあかしによくあるニューポットのニュアンスはまったくなし
      というか、ニューポットのニュアンスに柑橘の風味を乗せて
      巧みに往なしているという印象

余韻   やはり柑橘と海の潮辛さを伴い長い

バブル期にありがちだった巨大なシーフードレストランとかの入り口にある
エイティングバーで飲んだらエレガントだなぁ、と思わせる逸品。


瀬戸内に位置する明石市の海っぺりで醸し出されるシングルモルト
やはり瀬戸内海の特産品である柑橘類のニュアンスと
海の潮辛さがあるのが面白いと思います。
やはりウイスキーは樽貯蔵されたロケーションの影響を受けることを再確認。
蒸留所の江井ヶ島酒造の名前を知っている人の大半は
貧乏学生時代に酒屋の奥でホコリを被って安価で売られていた
2級酒のホワイトオークレッドのあまりよくないイメージがあると思われますが
昭和59年に就任した社長は現場でウイスキー蒸留を担当していたことから
山崎蒸留所より数ヶ月早く蒸留所免許を取得した歴史を省み
スペイサイドの有名スコッチ蔵のゲストハウスのような
白亜の美しい蒸留所を整備、バブル後のウイスキー不況時も
年間2ヶ月の蒸留を休まずじっくり続けてきたことにより
現在では海外のボトラーズ業者もうならせる原酒を確保。
ヨーロッパから日本の蒸留所見学のツアーもひんぱんに行われ
海外に出荷すると瞬く間に完売してしまう評価があることは
国内では、じつはあまり知られていない事実です。
そういった蔵の、あの廃墟のような貯蔵庫の中から
このような珠玉のカスクを発掘した信濃屋のバイヤー 北梶氏、
あの風貌に似合わぬ才覚の持ち主なんだなぁと感心しました。。
信濃屋オリジナルボトルというといつも瞬殺でソールドアウトのイメージですが
これに関してはシングルカスクということで充分な数があるようですし
なにより3990円という購入しやすいプライス。
まだ信濃屋オリジナルボトルを経験したことのない方にも
そのポテンシャルにトライしてみるよい機会だと思います。

信濃屋食品 このボトルの紹介ページ  http://item.rakuten.co.jp/shinanoya/4969265744004/