自分なりの今月の課題ボトルに白州12年を選んでみた。
じつはこの白州というモルトにはトラウマがある。
昨年度末で終売になってしまった白州10年は
どういうわけかその ” ライトリー・ピーテッド ” という風味は
香りも味もいったいどれを指すのかわからなかった。
それが先月から受講しているスコ文研のセミナーを受けて
ピート由来の風味が少しは理解できるようになったいまならばわかるのでは?
と思い、少々予算オーバーではありますがこの12年モノを買ってみました。
テイスティングノート
香り ボトルを抜栓してすぐグラスに注いでカンジるトップノートは
焚き火の燃えさしオンリー 。 なるほどこれが白州のピートとわかった。。
いわれてみればなんということはない、
白州ヘビリーピーテッドとおんなじだ、当たり前だけど。。
抜栓してしばらくして落ち着くとそのピートはあまりカンジない。
が、しばらくほかのことをしていて、ふとグラスに手を伸ばすと
ときたま燃えさしを感じる。ライトリー・ピーテッドってこういうことか。
ふつうにカンジるのはさわやかなリンゴの蜜の香りが
ピートのベールを被ってるってカンジかな。。
ハナを近づけて白いフローラルのニュアンス
ときにグリーンノートもカンジる。 また果実酢のニュアンスもある。
味 アタックは香りそのままさわやかなリンゴの蜜の甘さ
舌の奥に行くにつれ燃えさしの炭っぽいテイスト
あとあじに野生の果実の酸味
ハナにはかすかなピートが抜ける
余韻 果実がピートを伴いごく弱いものが甘く微かに続いていく
答えあわせで日本のモルトの風味を理解するの回のノートを見てみましたが
ほぼ上のテイスティングノートと同じで一安心。
谷嶋氏のいう白州、山崎のイチバンの特徴に 多層的、上品、洗練された
というのがありますがなるほど、ちょっと利いてみただけでこれだけ要素があります。
この多層的な要素をハッキリ感じ取れるのが10年と12年の違いです。
10年はもっと構成要素が少ないしピートのニュアンスもはるかに弱い。
なるほど、白州というのは単純なようでじつはかなり複雑な
飲み手にとってチャレンジングなモルトだということがわかってきました。。
今回思ったのは白州12年って暗いバーカウンターで
ひとりそのテイストを舌の上で探しながら楽しむイメージ。
そんなわけでごくアンダー目な写真をセレクトしてみました。