赤い酔星 通常の3倍酔っ払いながらのウイスキー&テツ旅ルポ

鉄道旅とウイスキーあっての楽しく豊かな人生であります。。

初号ブラックニッカ復刻版比較テイスティング

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1月下旬に発売された初号ブラックニッカ復刻版が酒屋に並んでします。
まあ、マッサン効果ということになるのでしょうがせっかくの勉強の機会。
復刻とはいえニッカのブレンデッドの軌跡を理解するチャンスかもしれません。
ここは現行のブラックニッカSpと比較してその違いを確認してみようと思います。

このようなブレンデッドの比較テイスティングをする場合、
スコ文研の谷嶋講師が言われているのは、ブレンデッドウイスキー中の
モルトウイスキーは開くのに時間がかかりグレーンウイスキー
比較的短い時間で目に見えて開いてくる(おおむね10分ちょっと~)。
なのでつい、グラスを並べてやりたくなるのはヤマヤマなのですが
ひとつひとつ交代でノートを取るほうが正しいやりかたなのだそうです。

現行品ブラックニッカ・スペシャ

外観・色 : 濃いゴールド 輝きは鈍い 粘性はとてもよい
香り: トップノートで宮城峡由来のカスタードクリーム 
フローラル、黄色い花のニュアンス
湿った貯蔵庫のニュアンス ピートの持つ酸
奥からサワークリーム
味わい:アタックでフルーティーな甘み フレッシュなバナナ 追いかけてアルコール感
ハナに抜いてライトなカラメル、コーラ
余韻 :ブレンデッドとしては長め あたたかい

初号ブラックニッカ復刻版

外観・色:濃いゴールド 輝きややよい 粘性よい
香り :トップノートで重い印象のフルーティー アンズ、ビワ 湿った貯蔵庫のニュアンス
ほんのり黒土系、燻製香ピートのニュアンス 
 奥から黒糖の甘い香り カラメル ザラメ菓子 カルメ焼き レモンピール ミント
味わい:アタックで薄い黒糖のニュアンスの甘さ 追いかけてややピリピリアルコール感
ハナに抜いてフルーティー、洋ナシ
余韻 :ブレンデッドらしく短い、スッキリ

二つの違いはハッキリと余市、宮城峡の違いを現していると思います。
フローラルの宮城峡、もっさりフルーツの余市
ここがフレーバーを決定付けるモルトウイスキーの構成が
時代と共に変わっていることがわかります。
共通しているのはどちらも深みのある甘さ、カラメル、黒糖のニュアンスはあり
ここはカフェ式グレーンウイスキーアイデンティティーとした
ブラックニッカの伝統なのかな? というのもわかります。
マリアージュとしては復刻版のほうは要は余市テイストですから
出汁の効いた煮物がおいしくいただけます。
シングルモルト余市ほどフルーティーも強くないので多分おでんもいいですね。
現行のブラックニッカSpのほうは紅茶ケーキやプリンを試してみたいです。。

とはいえこれは復刻版。
違いの傾向がわかったとはいえ実物ではないのもまた事実。
これでまたトレジャーハンティングをがんばって当時モノを探してみたくなりました!