( 続きです )
そうはいっても春からはこやつとも
なかよくやっていかねばならない。
そんなわけで、アバタも笑窪とは申しますが
こやつ213系のいいところも探してみた あった!
これは先頭車両(といっても2両編成だが)の最前部。
優先席の端に座れば座ったままかぶりつきができる!
ただし、ここはあくまで優先席なのだから
その使い方は間違えないようにしたい。
山合いの集落にはご年配の利用者もわりと多いのです。
そんなかぶりつきで見られるここいらの風景は・・・
ここいらあたりは旧三信鉄道の中でももっとも難工事だった場所で
天竜川に迫るV字谷の急斜面に這いつくばるように線路が敷設されている。
それでも這いつくばれればまだいいほうで
這う場所がなければ急斜面の山を素彫りのトンネルで貫き・・・
貫いた先に這いつくばる斜面がなければ
つぎの山まで鉄橋でつなぐ!
つぎの山につながったらまたトンネルだっ!!
こういう路線がここらの区間では延々と続く・・・
一部では ” 地上の地下鉄 ” と表現されることもある区間である。
みさくぼえき
この写真だけ見れば一見普通の駅に見えますが
いやいや、ここは尋常じゃない。
これが駅前のメインストリート!
細~い階段を下りた先になかなか大きい街があるのだが
そこへは吊り橋を渡っていかねばならない!!
で、吊り橋から見ると駅はこんなに上のほうにある!
やはり飯田線ってとこは普通じゃない。
(そしてけっこう疲れる、ふーっ)
おおぞれえき
ここもトンネルとトンネルの中間に無理矢理ホームを作った地形であり
大嵐の語源は大崩(おおくずれ)がもともとの地名で
実際、開通後の昭和初期には土砂崩れで不通となった時期もあり
民間人では許可が降りず、その間は青函連絡船から派遣された船員が
すぐ横を流れる天竜川を使って駅間の渡船を行ったという歴史もある。
その、駅前を流れる天竜川には巨大な吊り橋がかかっている。
駅構内の看板にもあるように駅を利用している人は
実は日本一小さい市町村の対岸にある愛知県富山村の人なんだとか。
東京駅を模したという立派な駅舎も富山村が建設したもの。
クルマで県境の橋を越え、駅の駐車場にクルマを停めて
本来の目的とはちがうけれど。。
吊り橋から見た天竜川の風景。
このZUIKO18-42mmというのは逆光ではフレアの出やすいレンズだ。
なにかフードを探してみたい。
なんとも重厚な雰囲気の大嵐トンネル。
最終的にここ大嵐と隣の小和田をこのトンネルで結び全線が繋がった。
単線のトンネルがここまで頑丈に作られているのは
降雪対策でポイントがトンネル内に収められているせいなのか?
あるいはほぼ全線が中央構造線上を走っているせいなのか?
この日もあちこちで保線員による点検が行われていた。
なかいさむらいえき
今回の飯田線の旅では全駅下車の証明として
駅構内の外から撮った写真を貼ることを
自分内ルールとして課しているのだが
なにぶんにもこういう急斜面に這いつくばった駅なのでそれが撮れない。
だもんでその代わりといっちゃなんだが・・・
南口の写真
南口から見えるホーム先端
北口の写真
北口のロータリー
(かなりの急斜面ですが
車両が転回可能)
以上の4枚で下車したことの証明とさせていただきます・・・
北口を出た急斜面の舗装道路を10分ほど登っていくと
美しく手入れがされた茶畑のある集落に出る。
この集落は10件ほどあるし、集落から離れた場所にも家屋が見える。
さらに下車するときも乗車するときも私のほかに1名だが乗降客もいた。
いろんなサイトを見るとここらはヒガンバナが美しい場所なんだとか。
がしかし、こんな時期に咲いているわけがない。
かわりに目だったのは南天の実だった。
ホームから見る眼前には天竜川の美しい景色が見え
せせらぎが聞こえるのだが、残念なのはそれをさえぎるケーブル。
対岸に見えるのは発電所とのことです。
うぐすえき
ホームから見渡した谷合いの集落は
かなり家の数が多いのではあるが
どういうわけか人もクルマも
まったく見受けない謎の駅。
どこからか犬の咆える声だけが響き渡る。
下の写真もなかなか寒々しいが
ここに1時間いる間に急に天気が曇り始め
再び午前中のように強い北風が吹き始め
かなり気温が下がる
寒いっ!
ガチガチ震えている横を
特急が通過しやがった。
日が落ちると寒さは限界に。
どうやら丸一日寒空の下で すごしてきたのがジャブのように 効いているカンジがした。
約1時間後、ようやく電車が到着する。
車内の暖房がたまらなく嬉しかった。
この日はあとひとつ千鳥乗車で戻って伊那小沢駅を予定していたが
下車してホームを確認すると、ここはドアのないベンチだけの待合所。
ここで降りてしまうと豊橋にもどる電車は2時間待ちになってしまうので
この日の気温を考え、ここは中止してこのまま豊橋に戻ることにした。
次回はきちんと装備を整えて来なければならない。
どんなに待っても119が戻ってこない日が
もう、すぐそこまで来ている・・・
(# 71/94 1/29/2012)