昨日12月10日はわたしの故郷である東伊豆の路線
伊豆急行の創立50周年の日でした。
当日は伊豆急下田駅で撮影会イベントがあるとのこと。
それではと、先月から30年ぶりの復活運転が始まった
伊豆急100系に乗車する企画、
” クモハ103号車で行く下田ミニトリップ ” に参加してみました。
折りしも昨日は冬の青春18きっぷの利用開始日。
伊東で乗り換えたらやってきたのはこの黒船列車。
この車両は座席が海側を向き車窓が楽しめるのがウリだが
そのぶん座席数が少なく、朝の大混雑で満員列車となり
早朝からいきなりおつかれモード突入・・・
がしかし、ローカル線の常というか
キーポイントとなる駅を過ぎればいきなり極端に空いてくるもの。
JR伊東線の境界駅・伊東をすぎたらガラガラに。
雛壇状の展望席で運転士さんの安全確認の呼称をききながら
ゴキゲンで集合場所の伊豆高原駅に向かいます♪
発車時間の15分ほど前にいよいよ復活した100系電車が入線!
50周年の記念ヘッドマークの前で50年前のものを復刻した制服の
運転士さんがポーズをして撮影会がはじまりました。
昨日はたとえようもないような冬晴れの快晴。
奇しくも50年前のその日もまったくおなじ天候だったそうです。
左はじのとがった島が利島、となりの平たいのが新島。
右はじの三宅島が見える日は年間に何日もないのだそうです。
伊豆七島の人々は下田からの海路は比較的安定していて
航行時間も短いことから島民と伊豆急は意外にとても身近な存在です。
そんなわけできょうの日を相模灘もお祝いしているのですね。
そして海の濃いブルー、空の淡いブルー、そして水平線のきらめきは
100系の塗色ハワイアンブルーとおなじカラーリングです!!
車内はこんな雰囲気。
わたしはこの光景のなかで高校へ3年間通いました。
受験の緊張もテストの日の最後の悪あがきも
初めてつきあった彼女といっしょに帰ったのもぜんぶこの車内です。
ただ、ちょっとちがうんだよなぁ、と思ったのは蛍光灯の色。
カメラのホワイトバランスがおかしいのではなく
暖色系のタマを使っているんですね。
まあ、レトロチックな演出ということなのでしょうが
地元民としては苦笑ってところかな。
大きい音なんだけどちょっと線のか細い音色のあの音。
胸がきゅんきゅ~んとしましたね・・・
30年前に聞いたあの記憶に刷り込まれたあの音とおんなじ。。
これも演出ですね。
創業当時の車内吊り広告が復刻掲示されておりました。
どうもこのあたりはいずみ鉄道の社長コレクションの影響かな 笑
100系復活のメッセージです。
こちらはひたちなか海浜鉄道の影響? 笑
往路は50分ほどで伊豆急下田駅に到着。
現行の東急から導入した車両のストライプも
もともとは100系のものであることがわかります。
( ハワイアンブルーという名前の塗色 )
50周年イベントが始まるまでは2時間あるので
みなさん下田ロープウェイに乗ったりおのおの自由行動。
わたしは前夜遅く、かつ朝が早かったので
ヒマそうな喫茶店で居眠りしてすごしました。
13時より50周年を記念した撮影会イベントがはじまりました。
まずはこの日から更新された新制服のお披露目です。
ふたりならんだ女子の制服の違いは
向かって左が駅務係、右が運転士ですと。
つぎに行われたのが線路に降りての100系を前に歴代制服の撮影会。
これは報道向けの模様で閑散としてますが
一般向けのほうは、なかなかの人出で賑わいました。
一般向けの時間帯では報道向けの撮影会の最中に到着した
185系踊り子を引き込み線に入れ替えての撮影会に。
この185系が導入されたのはわたしが高校在学中の出来事で
伊東発東海道線直通東京行きの普通電車に運用されることも
たまにあり、それだけにこの絵はなかなか感慨深いものがありましたね。
帰りの車内では復活プロジェクトの総指揮を執った
伊豆急・割谷次長(向かって左)から復活までの経緯の説明や
写真中央、DJ誌編集長からのお祝いのメッセージなどもあり
車内はたいへんなごやかなムードです。
と、ここでツアーのオペレーションを担当する遠藤さんからサプライズ!!
偶然にこの日が結婚記念日というご夫婦に記念品が渡されました!
おめでとーございま~す!!
帰りは臨時ダイヤのためか、何箇所かの駅で運転停止があった。
加えて伊豆急線内で遅れが発生していたこともあり
途中の片瀬白田駅で10分ほどの休憩時間。
日は落ちかけていましたが、しばしの撮影タイムと。
あと5分ほどで下車する伊豆高原駅に向かう車内。
なつかしくて名残惜しい時間・・・
あ~ 夕日の伊豆高原駅に到着してしまいました。
楽しい時間はほんとうにあっというまです。
わたしはこの100系が熱海駅まで乗り入れていた
この100系の音を子守唄代わりに育ちました。
しかし、テツになったときにはこの100系はすでに引退したあとで
ちょっと調べて車両基地の構内入替用としてこの子が残ってるのは
知っていましたが、” もうボロボロだから見ないほうがいい ” と聞き
なんだかかわいそうで、会うのが恐くて行かずにいたのです。
しかし、この子がこんなにキレイに大切に復活してくれて
最初に表題の写真を撮ったときには
ちょっとだけ涙がチョチョぎれて、ピントと露出が合ってるか
なんだかよくわからずに困りました。
いや、ちがうの。ハワイアンブルーって実際見るとすごく淡くて
カメラの小さなモニターじゃ確認しにくいんです。
その雰囲気を伝えるために露出をだいぶオーバーに飛ばして
現像でコントラストを調整したんですがうまく伝わっていますかね・・・
でもしかし。こんなにすばらしい時間を元に戻してくれた伊豆急さん。
ありがとうございます。
こうして創業時の車両を復活させることで
創業時の先人たちの偉業をふりかえって称える記念事業って
ものすごく価値のあることですよね。
そういうことができる鉄道会社が故郷にあることって
すごく誇りに思いました。