” 奇跡の車両 ” とは。
東京ローカルのテレビ東京の番組なので関東地方の外で
読んでいらっしゃるみなさんには恐縮な話題なのですが
去る8月2日に ガイアの夜明け という番組で
東日本大震災で被災し休線に追い込まれた
このようなエピソードがあったことから
この36-105車両につけられた称号なのです・・・
運行部長心得
吉田 哲さんより
説明を受けました。
3・11大震災のそのとき、36-105形車両は数名の乗客を乗せて
鍬台トンネル(全長3907m)内を走行中に
地震を知らせる警報で急停車。
運転士は警報が解除されないために車両を動かすことができず
安全確認のために歩いてトンネルの外に向かい、目にしたのは・・・
この光景・・・
橋梁下から。
スパッとなくなっています。
私は実は土木現場に従事した経験があり、
こういった構造物も手がけたことがあるのですが
高架というものはまったく別の場所で区画ごとに作られ
プラレールのように現場で橋脚に乗せられます。
その、” 乗っかっていた部分 ” が
まるごと津波によってさらわれてしまったのです・・・
あと数分、いや十数秒先、トンネルの外をこの車両が走っていたら・・・
これが36-105が奇跡の車両と言われた所以なのです。
あの瞬間、36-105は間違いなく警報を受信し
それにより確実に停止し乗客と運転士の尊い命を救ってくれたのです!
三鉄の許可をもらい
現実を直視しようと
ツアーメンバーみんなで
橋梁の寸前まで
登りました。
もちろん鉄道アイドル
も登ります。
登ってすぐ目に入ったのはこの光景・・・
レールが宙に浮いている。
橋梁が消失した
地点に立つと
思わずコトバを
失います。
その後、36-105は至近の吉浜駅に自走で戻されましたが
前後の路線が津波で消失しているためにこの駅を出ることができません。
北リアス線に移動する場面が放送されましたが・・・
吉浜駅はこのように奥まった場所にあり
また、リアス式海岸に位置するために
隣接する国道から急傾斜の狭い道を降りて
突き当たりを右折した場所に位置するため
実際にこんかいのツアーバスもその理由で入れなかったのですが
車両のオーバーハング部分(前タイヤからバンパーの部分)
が下り坂のいちばん下の部分にに接触してしまうため
クレーン車も移設車もここまで進入することができず
路線が復旧しないことにはこの車両はここを出ることができません・・・
おなじように被災したひたちなか海浜鉄道のコーディネーター
さおりんごさんは、やはり震災で駅に取り残された車両たちに
” さびしい思いをさせてごめんね ” とブログに書いていましたが
わたしもここ吉浜駅の36-105に会ってその気持ちがわかりました。
” さびしかったろう、きょうはオレたちがピカピカにしてやるからな! ”
三陸鉄道の熱い男
広報の赤沼さんに
清掃の段取り等の
説明を受けました。
大好きな鉄道車両
を心をこめて
ピカピカに!
こちらの方はツアーで仲良くなった方ですが
そのわけはお互いが
清掃に打ち込む姿を
おたがい見てのこと
でした。
写真を撮るヒマもなく
拭き続けていました。
立派!!
清掃活動が終わり、車両内に置いたカメラバッグを取りにもどると
” ヨシッ、キレイになったぞ ! ”
といってすばらしい笑顔でガッツポーズをしていました!
ひとりぼっちで取り残した車両が心配だったんでしょうねぇ・・・
-----------------------------------------------------------
こちらのページもぜひ見てみてください。
( こんかいのツアーについて真摯な記事を書いています。)
( ツアーに同行した記者さんがアップした正確で詳細な記事 )
きょうは ” ぞうきん娘 ”
ゆゆも一生懸命に磨きましたよ!