赤い酔星 通常の3倍酔っ払いながらのウイスキー&テツ旅ルポ

鉄道旅とウイスキーあっての楽しく豊かな人生であります。。

ウイスキープロフェッショナル試験を振り返って

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本年度のウイスキープロフェッショナル試験に合格することができました。
いろいろとご心配いただいたみなさんにはご報告とともに
この場を借りてお礼申し上げます。

土屋代表のブログによると今年は受験71名中合格28名、合格率39.4%、
例年どおりの難関でした。
驚いたのは自分よりもはるかにずっとウイスキー歴の長い
本職のプロフェッショナルたちが軒並み不合格になっていることです。
来年の受験を考えている方は充分な準備を以って望まれますよう願います。

エキスパートのときもそうでしたが、ウイスキー歴の浅いものなりに
自覚を持って充分な準備したつもりではありましたが
写真のようなギリギリの成績での合格です。
そんなわけで、決して参考にはならないかもしれませんが
これから受験する方に役にたちそうなことを書いておこうと思います。

プロフェッショナル試験はEXほどあまくない!

受験を考えているエキスパート所持者は一刻も早く過去問題を見て
試験内容はあまくないことを認識するべきです。
エキスパートをいい成績で合格した人や、
チョイチョイと問題集を見て受かってしまった人ほど
試験をナメてると思いますのでなおさら危険だと思います(!)
EXの延長線上・・・? いやいや、まったく別物と考えたほうがいいです。

たとえば  ” ウイスキーの仕込みには二条大麦が使われている理由は~ ”
というよくある製造分野の問題があります。

ウイスキーエキスパートでは選択式のなかから 
” 二条大麦のほうが六条種よりでんぷんが多いから~ ”
のようなものを選べば1点です。 

が、プロフェッショナルは選択式ではなく、記述式なので

” 六条種の方が酵素力は強いので有利だが二条種の方がでんぷんの比率が高くより多くのアルコールを生成できる、また六条種のようにタンパク質が多いと糖化が均一に進まないため二条種がモルトウイスキーの仕込みには用いられる ”

と、ここまでソラで書けてやっと1点です。この試験のキビシさが
おわかりいただけますでしょうか?

学科はこのレベルの問題をDランクの60点以上積み重ねる必要があります。
これくらいの文章も30回ぐらいは書くことになる、、
そんなわけで1日でも早い準備が勝利のカギとなります。
私は前年度の10~12月にかけて改訂版テキストを読み込み、
1~3月にかけて過去問題解析(注1)、4~5月に過去問題反復習熟、、
の予定でした・・・  

 がっ!

3月~4月にかけてはわたしが行っている活動の中から
蒸留所見学のイベントを3回計画していました。
なんで試験前のたいへんな時期に・・・? といろんな人からいわれましたが
これは私なりにイベント間の日数的な間隔は取ってあり、
勉強にはムリのない計画にしてあったんです。
ところが、3月21日に計画していたキリン富士御殿場蒸留所見学が
蒸留所限定シングルグレーン25年がWWAグランプリを受賞したことから
お願いしていた田中チーフブレンダーが急遽ロンドンに出張してしまい
中止するか他の日程に順延することになってしまいました。
その間、全参加者に連絡を取り、キャンセル者への返金、バスの再手配、
キャンセルで浮いたワクの穴埋め、代替日程についてキリン本社との折衝、と
もうひとつイベントを企画するぐらいの労力が発生してしまい、
その間はまったく勉強できず、、ああ、ことしは終わったか・・・ と。。
が、ウイスキーの行事で試験をあきらめるのも悔しいので
残されて時間の中でできる最善の準備は怠りませんでした。
4月にイベントの折衝で清里へ行ったときに早着でホテルに入れない間も
お外のピクニックテーブルで2時間過去問題をしていたほどです。
そのかいあってか、、 なんとか引っかかったようです  笑

が、そのキリンからも結果として1点いただきました。
” バッファロートレースと富士御殿場蒸留所にしかないバッチ式蒸留器は? ”
( 回答 ケトル ) これを答えられた人はほとんどいないでしょう。
学科はスレスレで受かったわけですからこの1点も決して小さくない。
(注2)
キリンさんとはこれでおあいこにしておきますね、田中さん! (笑)

せっかくここまで読んでいただいたので合格のポイントなど

1.プロフェッショナル試験のテイスティング対策
官能試験のテイスティングですが、これは出題者の行っている
テイスティングスクールに通い、手の内を見ておくことです。
代表的なものは土屋代表がこの春から始めるウイ文研のスクールと
谷嶋氏が主催する酒育の会のものがあります。
わたしは谷嶋さんのをずっと受けているので時間がなくなった時点で
官能試験対策はなんにもやりませんでした、それでもC評価です。

2.ウイスキーワールド誌の読み込み
製造以外のスコッチ、アイリッシュアメリカン、カナディアン、ジャパニーズは
過去1年のWW誌から9割出題されているといっても過言ではありません。

3.集中講座の受講
ひと月まえに行われるウイ文研主催の集中講座は合格の前提です。
その年と前年の動きや時事問題も配点が大きいからです。
とくに来年は英国のEU離脱問題やベンリアックグループの買収など
聞いておく内容は多いハズです。
ことしは大きな流れとしてクラフトディスティラリーの出題がとても多く
これをしっかり見ておいたのも合格に結びついたものと思われます。
官能評価のテイスティング実技も模擬テイスティングがありますし、
試験に使うテイスティングシートとグラスも配布されます。。

などなど、来年受験される方はの参考になれば幸いです。
疑問点のあります方はこの下にコメントいただければ
わかる範囲でお答えしたいとも思います。
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いつでもご利用くださいね。。


(注1) 過去問題解析 : その問題の解答はテキスト上巻の何ページの何行目に
    書いてあるのかを確認していく作業のこと
 (注2) この問題を正解できたのは3名しかいなかったとか






































































































































































































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何度もいいますがエキスパートとは
内容もレベルもまったく違う試験です、、
けっしてナメてかからないでください!

エキスパートとは違うのだよ!エキスパートとはぁ!!