赤い酔星 通常の3倍酔っ払いながらのウイスキー&テツ旅ルポ

鉄道旅とウイスキーあっての楽しく豊かな人生であります。。

銘店はおしえてくれる  ル・バール カワゴエ (仙台)

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週中に宮城峡蒸留所へ見学にいってきました。

蒸留所はどこもかなり遠隔地にありますが
見学に行くときは安直に新幹線には乗らず
鉄道ファンらしく青春18きっぷで何時間もかけて訪問します。
それはケチでそうしているのではなく
節約した交通費分で安宿の宿泊費と
蒸留所の近郊都市には必ずある、銘店といわれるBar に
立ち寄る費用を捻出するためです。
これまでも山崎蒸留所と京都のK6、
江井ヶ島酒造と大阪のオーガスタを訪問してきました。

そんなわけで仙台です。

ここの国分町という盛り場には多くの銘Barがあるようですが
まずは定評ある ル・バール カワゴエ さんに。
一見で訪問するときはバーテンダーとの挨拶として
まずは定番ものかオリジナルのカクテルから。 
そんなわけで一杯目はウイスキーベースのマンハッタン。
川越さんは時間をかけてていねいに氷のカドを取り
そこからは流れるように手早くミキシングされたのが印象的でした。
ひとくちめで感じる甘い洋酒感が空気をリセットしてくれます。
ここはよいモルト、オールドボトルを有する店と聞いてたので
まずは ” あす宮城峡に行くのでなにか宮城峡からすすめてください ”
とお願いすると、宮城峡は15年のみです、、 と?
1種類とはちょっとなラインナップだなぁ とは思ったのですが
ここはさすがにニッカの15年。
薔薇を思わせるフローラルな香りとよい樽のニュアンスから来る
心地よいスパイシー感の味わいが素晴らしいモルトでした。
つぎは ” ここまでの流れからジャンルを問わずおすすめ願います ”
とオーダーして出していただいたのはコレです。

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ベンリネス16年 東北魂 地元のバーテンダー協会によるオリジナル。
べンリネスは去年ボトラーズで買った12年がイマイチだったことから
ンッ と思ったのですが これもなかなかのものでした。
ベンリネスのアイデンティティーたるピート由来のロースト香、カラメル
味わいとしてはアタックで煮込んだ洋梨、熟した林檎
後半でやはり長熟でたっぷり樽から影響されたスパイスをカンジました。

そして翌日の宮城峡での蒸留所限定シングルカスクでは
もっとも印象に残ったのが15年、20年、25年の
樽由来から来る香味だったんです。
普段からNAの宮城峡をよく飲んでいるんでわかったようなつもりでしたが
宮城峡のよさはアイデンティティーである華やかなフローラルアロマと
長熟原酒が樽からもらったスパイシー感なんだよ、とわかりました。
樽からの影響は12年くらいまでではそうわかりやすく出るもんじゃなく
それ以上で、たった3年違うだけで色濃く出てくるものなんですね。
それがわかってから飲むと例え宮城峡NAでもまた違った香味が取れてきます。

K6やオーガスタでもそうでしたが銘店のセレクトには主張があります。
そんなわけで今回も収穫の大きかった仙台国分町&宮城峡蒸留所訪問でした。。