赤い酔星 通常の3倍酔っ払いながらのウイスキー&テツ旅ルポ

鉄道旅とウイスキーあっての楽しく豊かな人生であります。。

夏の終わりに基本のタリスカーソーダ

イメージ 1

ひとしごと終わったところでタリスカーソーダ

わたしにとって初めていくBarの1杯目は必ずタリスカーソーダです。
ウイスキーと同時に鉄道旅が趣味なので地方の名店にもよく行きます。
が、いわゆる銘店と呼ばれるような店には敷居が高いとこもある。
そういうところでは私のような庶民は気後れして困ります。
いっかいバーテンダーとある程度お話をすれば
どんなウイスキーがあるのかお聞きして流れにも乗れますが
やはり一杯目はアチラのバーテンダーさんも緊張してるでしょうから
最初に頼むものはスタンダードナンバーから決めておいたほうがいいよ、、
とは酒場の大先輩 太田和彦さんの持論でもあります。

じゃ、自分の場合はどうしたらよいもんかねと、
ここはテイスティングの師匠でBar Fingal の谷嶋元宏さんに相談したところ

” 一般論ではジントニックだけどウイスキーが好きならタリスカーソーダ

という回答でした。
その二〇一三年当時はいまとは状況が違い、
銘店と呼ばれている店ではまだ旧ボトルのタリスカー10年を使ってたせいか
あんまりその理由がわからなかったのですが、今年になってわかりました。

昨今ディアジオ製品は、特に今年に入ってからのバッチは
品質が急上昇していると思います。(特にクライヌリッシュ、カリラなど)
それはこのタリスカー10年も例外ではなくとても飲み易くなったが
それと引き換えにピート感が弱くなってしまいました。
そういうタリスカー10年で作ったタリスカーソーダ
概して甘いだけのハイボールになってしまうことが多く
Parch の久保田さんのようにウイスキーがわかっているバーテンダーでは
さっさとタリスカー10年に見切りをつけ、
タリスカーストームでタリスカーソーダを作るお店も見受けられるほどです。

ところが、ごく一部のバーテンダーが作るタリスカーテンのハイボール
甘みがしっかりスポイルされ、旧ボトルのようなピートをしっかりカンジる。
池袋にあるNaduraの松平さん、銀座にあるKAGEの影山さん、
中野にあるサウスパークの藤田さんの作るものからは
いまのボトルで作ってもシッカリとピートがカンジられるし第一甘くありません、
以前のタリスカーソーダのようにしっかりとドライなままです。

ウイスキーに氷と炭酸水を入れただけのハイボールでなにがちがうのか?

わたしは高校生の頃に銘店といわれていた地方の喫茶店
名物ママから厳しい指導を受け、その中で仕事は上級者から盗めと習いました。
そんなわけでバーテンダーが仕事をしてるのを見てるのが好きなのですが
上記のバーテンダーたちの手順は他とちょっとだけ違います。
グラスに氷を入れてステアするか否か、稀釈熱を取ったあと氷を足すか否か
どの時点でどうやってステアするか、氷の取り扱い、香りつけのあるなし、

みんなちょっとずつ違います。
そのチョットした工夫がタリソーを変えてるんだろうな。

ひと夏そんな手順や作り方をぜんぶ盗ませてもらい
夏の終わりに自分で作ったタリスカーソーダ、、 これは旨かったです!


授業料はもう前納してるからいいですよネ。。