赤い酔星 通常の3倍酔っ払いながらのウイスキー&テツ旅ルポ

鉄道旅とウイスキーあっての楽しく豊かな人生であります。。

Lucky Cat テイスティングノート

イメージ 1

とても楽しみにしていた一本が宮田村から届きました。
正しくは The Lucky Cat ですね。
マルスブレンデッドウイスキーをマディラ樽とポート樽で
それぞれ2年ずつフィニッシュさせたのち合わせたという凝りに凝った一本。
岩井ワインカスクフィニッシュと同じく世界唯一無二の
フィニッシュもののブレンデッドとなります。
なにしろこのマディラ樽後熟原酒は私が春に幹事を務めた大見学会で
竹平所長自ら全員に試飲させていただいた原酒でもあり、
いやがおうにも、その期待は高まります!


外観 色
濃い琥珀色 当然赤みが強い きれいなクリアー 輝きもよい 粘性よい
香り
立ちはふつう~ややよい おだやかに語りかけてくる印象
木香 ワックス 古い英国家具 酸味のある熟した赤い葡萄
奥から葡萄の果肉 ミント オレンジ おがくず
味わい
アタックで深いタンニン 樽からの甘渋の心地よいバランス
続いて深い木香 長熟シェリー系のようなロースト感
ハナに抜いてダークフルーツ 後半ドライプルーンの果肉の酸味
余韻
ブレンデッドとしてはかなり長い けっこうドライ 
ドライフルーツ 果肉の酸味が心地よく残る。

もともと40%だったブレンデッドにフィニッシュをかける過程で
1%蒸散してしまったということで39%という異例な度数のリリース。
竹平所長もこの点は気にされて、手持ち原酒で度数を上げようかと
思案した結果、後熟で得られた酒質を活かすためそのままにしたとのこと。
この近辺の1%の差はかなり大きいようでさすがにボディは細い。
この点は暗闇で聴く猫の声のイメージがあります。
が、ゆっくり呑みすすむことでそれはあまり気にならないようです。
その後熟樽のプロフィールから華やかなフルーティーを期待しましたが
不思議なもので、長熟シェリー系モルトのようなロースト感が先に立ち
テイストを探すようにあとから赤くて熟した葡萄感が出てくる。
これはなかなか味わい深い銘酒が出てきたなあ、、と。
ブレンデッドのフィニッシュというマルスお家芸が炸裂した
秋の夜長にじっくり味わいたい銘酒と評しておきます。。